デスビ考察・・・

デスビを外すときマーキングしたのですが、どうも位置がおかしい気がしています。そのままマーキングに合わせて戻すと、どうも調整範囲が合わない気がする。というわけで、考察することにしました。

ローター側の考察

まずは、ローターから。
これはポイント用のローターです。
接点部分の寸法を測ると、20°分有ります。接点に対して20°カバーするという事。

こちらはQV用。35°カバーします。

ですが、実際のデスビキャップの接点部分を測るとおおよそ5mmの幅。角度にして10°ほどになります。なので、デスビキャップの接点最大幅とローターが接する最大角度は、それぞれ、ポイント用:10°、QV用:25°と言うことになります。
実際には、少しでも接していれば導電すると思うので、実用的にはポイント用:25°、QV用:40° という感じではないかと思います。
まぁ、ベストはデスビキャップ接点最大幅にぴったり納まるのが最もスパーク力を維持できるのではないかと思います。

遠心進角装置では、28°(34°-6°)動きます。フライホイールでの角度に比べ、デスビ側ではその半分になるので、これをデスビ側で見ると14°の動きになります。

これから考察すると、ポイント用でもなんとかカバーできますが、QV用のローターを使った方が、許容範囲は高いことになります。

と言うわけで、QV用を使った方が遠心進角装置による位相のずれに関する調整は楽そうですね。(実はこれダメでした・・・。後記参照。)

ちなみローターは右回りです。

デスビ側の考察

お次にデスビ本体をどれだけ動かせるか?です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

緑丸部分のボルト、ナットを緩めればデスビを回せます。これで進角調整を行うわけです。
赤丸の切り欠き部分がちょうどデスビキャップの1番接点に相当します。

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この溝分角度を調整できるわけです。これを計測すると、おおよそ20°分回せます。
フライホイール側では倍ですから、最大40°回せることになります。かなり調整範囲はありそうですね。センターで入れれば、進角側20°、遅角側20°動かせるという事です。これだけ動かせれば十分でしょう。

ローターは右回りなので、左に回すと進角方向、右に回すと遅角方向になるはずです。

どの位置でデスビをはめ込むか?

進角が進むと、ローターとデスビキャップ接点との関係はこのように変わってくるはずです。つまり、アイドリング時では、ローターが若干接点を超えている状態にしてあげれば、進角が進んでも、デスビキャップ接点との接点幅が十分にとれると考えられます。

上死点でちょうど接するようにはめ込んでしまうと、実際には6°進んだところが点火ポイントになるので、ローター関係は、下図のようになってしまうはずです。なので、できるだけ進角分を稼ぐには、上死点ではなく、6~10°程進んだ位置で調整するのがよさそうです。

まぁ、デスビ自体は前後10°(フライホイールベースで20°)ほど動かせますから、上死点の6°手前あたりで、ローター先端が切り欠き部分にあたるようにはめ込めば良さそうな感じがします。その際、左右(前後進角)動かせるように、ちょうど真ん中あたりにすれば良いでしょう。(あるいは、上死点で合わせて、デスビは右一杯状態ではめ込む。)

こう考えると、元々のはめ込みの状態はあまりよろしくなかったような気もします。


後記

QVタイプのローターについてです。
元々のローターはこの幅広タイプがついていました。
幅広なのはQVタイプ。なので、QVタイプの新しいのを買えば入ると思っていました。しかし、実際にはめようとしたらハマりません・・・・。どうも軸の太さが若干異なるように見えます。と言うわけで、結果としてポイントタイプのローターを入れることになりました。
どうしてQVの幅広タイプが入っていたのか・・・・正直謎です。
もしかしたら、位相の問題があり、カバーできないので、幅広タイプを加工して入れた可能性もあります。もしそうだとしたら、IGNITORの位置が若干ずれているのかもしれません。
いろいろ調べてわかったのが、電極もIGNITORもデスビのケースに固定されているわけなので、この位置関係は変わらないのですね。なので、IGNITOR設置位置がダイレクトに位相に関係すると考えられます。

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